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    メタボリック症候群と睡眠時無呼吸症(SAS-sleep apnea syndrome)

    日本の調査では40歳以上の男性の50%、女性の20%がメタボリック症候群に該当するという結果があります。

    メタボリック症候群の診断基準は、1.腹囲(臍周囲)男性85cm、女性90cm以上で且つ、2.高脂血症(中性脂肪>150mg/dlまたは HDL<40mg/dl)、血圧130/85mmHg以上、空腹時血糖>110mg/dlのうち2項目以上を認める場合。となっています。無症状であるために、放置されがちですが、これは危険因子が重複することにより脳血管障害および心血管障害のリスクが大変高まるということを意味しており、適切な治療開始が必要な状態といえます。

    一方、睡眠時無呼吸症(SAS)には大きく閉塞性と非閉塞性に分類されますが、メタボリック症候群には肥満によって閉塞性睡眠時無呼吸症(OSAS)が合併しやすいことが注目されています。また日本人の睡眠時無呼吸症の1/4は肥満ではないですが、睡眠時無呼吸症により夜間低酸素血症、胸腔内圧陰圧および覚醒反応に伴う交感神経系の活性化を生じ、高血圧、糖尿病、高脂血症を誘発します。さらに閉塞性睡眠時無呼吸症の状態は特に、左室肥大、狭心症、心筋梗塞、心不全、不整脈、脳血管疾患の危険因子としての重要性が指摘されています。報告では閉塞性睡眠時無呼吸症の50-60%に高血圧が、また高血圧患者さんの30-40%に閉塞性睡眠時無呼吸症が存在します。メタボリック症候群同様に成人病危険因子となる睡眠時無呼吸症ですが、診断は容易ではありません。自覚症状に関係なく睡眠時無呼吸症が疑われた場合は終夜睡眠ポリグラフ検査を行わなければそのタイプ、程度および治療方法、効果判定は十分出来ないのが現状です。

    メタボリック症候群の治療は生活習慣の改善および服薬開始となります。食事は1/2を野菜と果物、1/4を動物性およびたんぱく質、脂肪分、1/4を炭水化物とするのが目安で腹8分目とします。早歩きなどの有酸素運動を60分間週三回を推奨しています。閉塞性睡眠時無呼吸症の治療は持続性気道陽圧(CPAP)療法がもっとも確立された治療法となっており、それによって、自覚的眠気の改善にとどまらず夜間頻尿の改善、糖尿病や脂肪肝の改善などが報告されています。また、日本人は顎顔面形態の特徴から咽頭が狭いために発症する睡眠時無呼吸症が比較的多いことから、口腔内装置が有効となる方も多いようです。

    早期発見、早期治療、食事および運動による肥満の改善はメタボリック症候群にとっても、睡眠時無呼吸症にとっても重要な根本的解決のひとつといえます。

    月曜日担当医師 山下 明子

     

     

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